システム開発のプロジェクト管理者である「プロジェクトマネージャー(PM)」。
「プロジェクトマネージャーになるには、どのような経験・資格が必要?」と疑問を持つエンジニアも多いでしょう。一般的には、システムエンジニアを10年程度経験してから、プロジェクトマネージャーのポジションに就くのが主流とされています。
ただし、仕事内容などの基本情報に理解を深めずにプロジェクトマネージャーになると、後悔する場合もあるので注意が必要です。
そこでこの記事では、プロジェクトマネージャーになるためのキャリアパスなど基本情報を解説します。プロジェクトマネージャーに向いている人の特徴も紹介するので、参考にしてください。
1.エンジニアのプロジェクトマネージャーとは
エンジニアのプロジェクトマネージャー(PM)とは、システム開発などのプロジェクト管理者です。
主な仕事内容としては、人員・予算・納期のマネジメントを担当し、プロジェクトの中核を担います。
スケジュール通りにプロジェクトを進行させるのはもちろん、トラブルの対応やステークホルダーとの交渉も対応するなど業務の幅が広いのも特徴です。
ただし、担当する仕事の範囲は企業によっても異なるため、転職の際には注意しましょう。
エンジニアのキャリアアップについてさらに知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
2.エンジニアのプロジェクトマネージャーの仕事内容
エンジニアのプロジェクトマネージャーの仕事内容は、以下の3つです。
- 企画立案・チーム編成
- プロジェクトの進行
- 完了後の評価・報告
それぞれについて、以下で詳しく解説します。
企画立案・チーム編成
クライアントの課題やニーズを把握・分析し、どのようなシステムを開発するか企画立案します。企画時に決める主な内容は、以下の通りです。
- システムの構造や機能
- 予算
- スケジュール・工数
- 人員
システム自体の要件だけではなく、スケジュールやコスト計算なども含めてプロジェクトの全体像を決定します。
プロジェクトの規模が大きかったり、スケジュールが短かったりすると途中で変更するのが難しくなるため、企画時に十分検討しておくことが重要です。
プロジェクト遂行に必要なスキルや経験を持った人員を集め、チームを編成します。
プロジェクトの進行
立案した企画についてクライアントから了承をもらい、プロジェクトを開始します。プロジェクト進行中に管理する内容は、以下の通りです。
- スケジュール
- コスト
- リソース
- 品質
- リスク
高品質なシステムをスケジュール通りに納品するためにも、チームメンバーに対して丁寧に情報共有しましょう。
クライアントの希望で変更があった場合には、随時チームメンバーに共有して、円滑にプロジェクトを進行します。万が一トラブルが発生した際は、クライアントとの交渉やメンバーへの共有を通して問題を解決するのも仕事の1つです。
また、各フェーズで成果物をチェックして、品質を確保・改善する役割も担います。
完了後の評価・報告
プロジェクトが完了したら、全体を評価して報告書を作成します。
成果はもちろん、課題や改善点を抽出して次のプロジェクトにつなげることが大切です。
十分な振り返りができないと、同じミスを繰り返して効率よくプロジェクトを進められないので注意しましょう。
3.エンジニアのプロジェクトマネージャーのキャリアパス
プログラマーやシステムエンジニアの経験を10年程度積んでから、プロジェクトマネージャーになるのが一般的です。
未経験や新人がプロジェクトマネージャーになるのは難しいため、まずエンジニアとして経験を積みましょう。
また、プロジェクトマネージャー経験後は、CIO(最高情報責任者)・CTO(最高技術責任者)・CDO(最高デザイン責任者)として働く道などがあり、さらなるキャリアアップを目指せます。
エンジニアとして転職を検討している方は、以下の記事を参考にしてください。
4.エンジニアのプロジェクトマネージャーに必要な資格
エンジニアのプロジェクトマネージャーに必須な資格はないものの、取得しておくと有利な資格があります。プロジェクトマネージャーを目指す方におすすめな資格は、以下の通りです。
資格名 | 分類 | 内容 |
プロジェクトマネージャ試験 | 国家資格 | IPAが実施する資格で、システム開発プロジェクトにおけるマネジメントの知識・スキルを証明できる |
ITストラテジスト試験 | 国家資格 | IPAが実施する情報処理技術者試験の1つで、経営戦略に役立つ高度なITの知見があることを証明できる |
PMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル) | 国際資格 | アメリカのPMI本部が認定している資格で、プロジェクトマネジメントにおける経験や知識などがプロフェッショナルであることを証明できる |
資格を取得することで自身のスキルをアピールできるため、転職などの際にも役立つでしょう。
5.エンジニアのプロジェクトマネージャーの年収
経験やスキルにもよりますが、エンジニアのプロジェクトマネージャーの年収は650〜900万円が相場です。
2017年のデータですが、経済産業省の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」によると、プロジェクトマネージャーの年収は891.5万円と公表されています。
また、国税庁の「民間給与実態統計調査」によれば平均給与は458万円となっており、全職種平均と比較してもプロジェクトマネージャーの年収は高水準といえるでしょう。
エンジニアとして高収入を目指したい方は、以下の記事も参考にしてください。
※関連記事:エンジニアで年収1000万円を実現|高収入を目指すには
6.エンジニアのプロジェクトマネージャーに向いている人
エンジニアのプロジェクトマネージャーに向いている人は、以下の通りです。
- スケジュール管理能力がある人
- 責任感が強い人
- 問題解決能力がある人
- コミュニケーション能力の高い人
プロジェクトマネージャーは、納期を守って納品する必要があるため、スケジュール管理能力や責任感のある人が向いています。
クライアントの課題を解決したり、プロジェクトのトラブルを解消したりするためには、問題解決能力が必須です。
また、クライアントの交渉やチームメンバーへ共有する場面も多く、コミュニケーション能力も問われます。
7.まとめ
プロジェクトマネージャーとは、システム開発などのプロジェクト管理者です。
主な仕事内容は、「企画立案・チーム編成」「プロジェクトの進行」「完了後の評価・報告」の3つとなります。
プロジェクトマネージャーになるにはシステムエンジニアなどを10年程度経験するのが一般的で、スキルと知識の両方が求められるのがポイントです。
ITストラテジスト試験など、スキルを証明できる資格を取得してプロジェクトマネージャーを目指しましょう。
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