『SESはやめとけ』『SESへの転職ってどうなの』
ネット上で、そんな論調を目にすることが多いように感じます。
IT企業であるWEBEDGEの代表として「やめとけ」という声への本音をお話します。
1.「SESはやめとけ」といわれる所以

「SESはやめとけ」といわれるには、以下のような理由が挙げられます。
- 給与が安い
- クライアントへ提案できない
- スキルを伸ばせない
現実、そういう状況になってしまっているエンジニアもいるのでしょう。
多重請負構造が一つの要因かと思いますが、IT業界だけに限った話ではありません。
どの業界にも多重請負構造は存在し、派遣法のアップデートや透明性が大事なIT業界は比較的改善されている方向にあります。
しかし、どの理由も、自己防衛的な偏った思考に感じられます。
企業やクライアントを大切に思えないならば、別業界への転職や別のサービス方法を考え、実行するしかありません。
とはいえ、やめとけといわれる要因であろうSESの実態が思い当たります。
■実態1:営業力と技術力のバランス
営業力が低い企業では、環境の良いアサイン先がなく、単価も低くなります。
その結果、SEの技術力が育たず技術が偏る悪循環が起こります。
一方、営業力が高く、技術サービス力が低い企業では、長期的に見て顧客の信頼を勝ち取れないかと思います。
当然顧客も常に考え、取捨選択しています。
そのような環境では、SEの給与アップやキャリア構築、真のチーム編成まで考慮されません。
■実態2:「SESはブラック」という先入観
SI/SES業界は、ITインフラが必要になって以来存在する業界です。
SI業界はパーソナルコンピュータが生まれてから活性化し、SES業界はWEBが生まれてから活性化した背景があります。
よりIT人材市場がリキッド化し、技術に価格がつくように発展していきました。
昔だとエンジニアが単価に対しての給与が見えないモデルになっていました。
現在はマージン率も調べれば簡単に分かる仕組みが出来ています。
それにも関わらず「SESはブラック」と考える人は後を絶ちません。
業界の歴史を知らず、ネット上のイメージに踊らされ、先入観を持った人が多いように感じます。
SI/SES業界は昔よりはるかに透明性が高まって、しっかりと企業を調べてエントリーすればエンジニアにとって良い安定した環境の企業は多いです。
特に「生活の安定」という意味ではアサイン先の多いSI企業、SES企業はサービス企業よりも時代の変化に対応しやすいかと思います。
変化の激しいIT業界で10年続くサービスはあまりありませんが、10年続くSI/SES企業はとても多いです。
2.有名企業へ入るにも経験が不可欠

有名企業、流行のシステムに携わりたいと考えていても、経験が不可欠です。
例えば、メルカリやLINEといった有名企業は人気があります。
しかし、エンジニア経験が2年程なら、最前線に立ってがんがん働くのは難しいでしょう。
15年前ならば、1年半や2年、休みも返上してがむしゃらに働いて自信をつけたというエンジニアもいました。
ただ15年前はそもそものエンジニア人口がまだ少なく、エンジニア自体の希少価値も高く、IT業界自体も本当に成長するのか懐疑的な目で見られていました。
今は、企業の採用担当者もクライアントも、ストーリー(経歴)までしっかり見ています。
即戦力として働こうにも、
- 「プログラミングは学んでいるが実務経験はない」
- 「実務経験はあるが、要件をプログラミングに落とし込めない」
という経歴では、淘汰されてしまうでしょう。
経験の浅いエンジニアの就職先を戦略的に考えたとき
- 社会/顧客ニーズの課題解決を実行できているSI業界
- 社会/顧客ニーズに合わせた教育体制とキャリアパスが充実しているSES業界
は、良い選択肢の一つといえます。
私は顧客の課題を何らかのプログラミング言語やツール、デザインで解決するのは本質的な価値提供だと考えています。
仮に希望の言語でなくてもその現場で2-3年頑張るのはエンジニア人生において決して無駄にはならないと思います。
しっかり課題解決型の業務システムを覚えられれば、その先の10年のキャリアを考える余裕も選択肢でてくるはずです。
3.SES=使われる者ではない

SI/SESという業界を、企業に振り回されるだけのIT技術者と捉える必要はないと考えています。
例えば、SES業界での経験を踏み台にして、独立することもできます。
自社サービスや受託案件にジョインし、会社を伸ばすのもいいでしょう。
教育者としてキャリアを築いていくことも可能になります。
どうしてもLINEやメルカリで仕事がしたいなら、主要取引先企業としてHPに掲載している企業に入るのもアリかと思います。
現在、業務システム関連は、IT業界全体の売上のうち80%程を占めるといわれています。
人気の高いメルカリやLINEは全体の10%程度に過ぎません。
SI/SES業界は、業務システムの70%程を担い、IT業界全体のインフラを支えている構造です。
※数値参考サイト:『業界動向』
上記サイト内の『IT業界 売上高&シェアランキング』で上位にいる『NTTデータ』は、外注比率が圧倒的に高く、SI/SESでアサインできる可能性は常にあります。
SESは、自身のキャリアを構築するための手段であり、チャンスになり得るのです。
4.夢を叶えるなら堂々と門を叩こう

SES主体の企業に転職するか迷っている人に伝えたいのは、「やりたいことがあるなら堂々と門を叩けばいい」です。
入りたい企業、突き詰めたい言語があるなら、SESはやめて真っ向から挑戦してみては、と思います。
夢を叶えるやり方はいくらでもあります。
脱旧体質なWEBEDGEでは、固定概念に囚われない自由な発想と積極的な提案を推奨し、次世代「SES」の在り方を確立しています。
「顧客満足(CS)」に留まらず、「従業員満足(EQ)」の向上やエンジニアの働きやすさにこだわり、
- 10年先を見据えたプロジェクトにアサインする
- エンド直案件や元請直案件を主に請け負う
- エンジニアの技術単価や給料を透明化する
など、個人もチームもリーダーも成長できる環境づくりに取り組んでいます。
実際、長く働くスタッフや、離職率の低さ(5%)、既婚者が多いことも特徴です。
ゼロから学んで、現在では有名なサービスに携わっているスタッフもいます。
我々は顧客にサービスを提供する手段の一つとしてエンジニアリングを選択しています。
そのため、顧客が幸せになるのにエンジニアリングが必要なければ提供しません。
マインドとして、
- 顧客に付加価値を届けること
- 顧客に感謝されること
- 周りに感謝されること
を大事にしている方のご応募を心よりお待ちしております。