コラム
2025.12.12
DXを“丸投げ”したい企業必見|伴走型支援でDXを加速させるパートナー企業5選
01 「DXを丸投げしてはいけない」と言われる理由

DXを外部に任せることは悪いことではありません。しかし、「丸投げ」には大きなリスクが潜んでいます。ここでは、丸投げが危険視される背景と、その構造的な問題を明らかにします。
丸投げ構造が生まれる背景:DXを”外注案件”として扱う危険性
多くの企業は、DXを「システム開発プロジェクト」と同じ感覚で外注してしまいます。たとえば、要件定義からベンダーに丸投げし、完成したシステムを受け取るだけ、という進め方です。この背景には、「社内にIT人材がいない」「DXの進め方がわからない」という課題があります。しかし、DXは単なるシステム導入ではなく、業務プロセスや組織文化の変革です。これを外注案件として扱うと、本質的な課題が解決されないまま終わります。
ベンダー任せのDXが失敗する典型的なパターン
丸投げ型DXでよく見られる失敗例として、完成したシステムが「高機能なのに誰も使わない」という状況があります。たとえば、ベンダーが最新技術を駆使して構築したものの、現場の業務フローと噛み合わず、結果的に活用されないまま放置されるケースです。また、カスタマイズを重ねるうちに費用が膨らみ、当初計画を大幅に超えてプロジェクトが頓挫してしまう例も珍しくありません。
こうした問題が生じる背景には、プロジェクト初期の段階で“設計や判断の基準”を発注者とベンダーで十分に共有できていないという構造があります。役割や期待値のすり合わせが不十分なまま進んでしまうことで、重要な判断がベンダー側に偏り、結果として現場の実態や経営の意図とずれたシステムが出来上がってしまうのです。
このように、丸投げ型DXの失敗は、単に“外注したから起きる”のではなく、双方で構造を共有しながら進める仕組みがないことが大きな要因となっています。
丸投げ型DXが組織に残す悪影響とは?
丸投げ型DXは、短期的には「とりあえず形になった」と見えることがあります。しかし、長期的にはいくつかの課題を残しやすい点に注意が必要です。たとえば、社内にノウハウが蓄積されず改善サイクルが回らない、特定ベンダーに依存して継続的なコストが膨らむ、現場の不満が高まりDXへの抵抗感が生まれる──といった状況です。
こうした状態が続くと、期待していた効果を十分に生み出せず、結果的にDXへの投資対効果や組織の信頼感が損なわれてしまう可能性もあります。
02 なぜDXを丸投げすると失敗するのか
丸投げDXが失敗するのは、偶然ではなく構造的な理由があります。ここでは、失敗の根本原因を3つの視点から整理します。
目的と手段が逆転してしまう構造的な問題
丸投げDXでは、「システムを作ること」が目的化してしまうケースがあります。たとえば、「業務効率化のためにDXを進める」という本来の目的が、「最新のAIシステムを導入する」という手段にすり替わります。ベンダーは技術視点で提案するため、経営層や現場が本当に解決したい課題とズレが生じます。この目的と手段の逆転が、投資対効果の低いDXを生み出します。
社内にノウハウが蓄積されず、再現性が失われる
丸投げの最大の問題は、プロジェクトが終わると何も残らないことです。システムは完成したが、なぜその設計にしたのか、どう運用すべきか、改善するにはどうすればいいのか──こうした知識が社内に残らない状態だと、結果として、次のプロジェクトでも同じベンダーに依存し、内製化への道筋が見えないまま時間だけが過ぎます。WEBEDGEが重視する「再現性の高いノウハウ」とは、まさにこの課題を解決するアプローチです。
外部パートナーとの認識ズレが成果を阻害する
丸投げでは、発注者とベンダーの間に深い認識ズレが生じます。たとえば、発注者は「使いやすいシステム」を期待しますが、ベンダーは「高機能なシステム」を優先します。この認識ズレは、定期的なレビューや密なコミュニケーションがないために拡大し、最終的には誰も望まない成果物が完成します。伴走型支援では、この認識ズレを防ぐために、初期段階から継続的な対話を重視します。
03 成功企業に共通する"自社主導のDX"とは

DXに成功している企業には、共通の特徴があります。それは「自社が主導権を持つ」という姿勢です。
DXを「委託」ではなく「共創」として捉える
成功企業は、外部パートナーを「共創パートナー」として位置づけています。たとえば、要件定義は社内と外部が一緒に行う、設計フェーズでは社内メンバーも参加して学ぶ、週次レビューで進捗と課題を共有する、といったアプローチです。この共創プロセスにより、社内にノウハウが蓄積され、最終的には自走できる体制が整います。WEBEDGEが提案する「DX内製化支援サービス」は、構造ごと任せながらも最終的に内製化に至る、まさに共創型のモデルです。
現場と経営が一体となるDX推進の仕組み
成功企業では、経営層がDXの方向性を示し、現場が具体的な実装を担うという役割分担が明確です。さらに、両者が定期的に対話し、戦略を調整します。たとえば、月次で経営会議にDXプロジェクトの進捗を報告し、現場の課題を共有する。この仕組みにより、情報系と業務系の断絶を防ぎ、組織全体でDXを推進できます。
内製化支援・伴走型モデルを活用するメリット
伴走型支援の最大のメリットは、外部の専門性を活用しながら、社内にノウハウを残せることです。具体的には、初期段階では外部が構造設計をリードし、徐々に社内メンバーに役割を移譲します。このプロセスで、社内メンバーは実践的なスキルを獲得し、外部パートナーがいなくても継続できる体制が整います。伴走型パートナーであるWEBEDGEでは、この移行プロセスを設計し、サポートします。
04 丸投げを防ぐためのDXプロジェクト設計の考え方
丸投げを防ぎ、成功に導くには、プロジェクトの「設計」が重要です。ここでは、具体的な設計の考え方を3つ紹介します。
目標設定と成果指標を社内で明確にする
プロジェクトを始める前に、「何を達成したいのか」「どう測定するのか」を社内で明確に定義します。たとえば、「営業プロセスの効率化により、受注までの期間を30%短縮する」といった具体的な目標です。この目標設定をベンダーに任せると、ベンダーの都合に合わせた指標になります。社内で明確にすることで、外部パートナーはその目標達成のための手段を提案できます。
外部支援の役割を”実装パートナー”として定義する
外部パートナーを「何でも任せる存在」ではなく、「構造を一緒に作るパートナー」として明確に定義します。たとえば、戦略策定と要件定義は社内主導で行い、システム設計と実装は外部が担当する、という役割分担です。この明確な定義により、責任の所在が曖昧にならず、プロジェクトがスムーズに進みます。
DXの構造を設計し、継続的に改善できる仕組みを持つ
一度プロジェクトが完了しても、DXは終わりません。継続的に改善できる仕組みを設計に組み込むことが重要です。たとえば、週次レビューの定型化、ドキュメントの標準化、改善提案の受付窓口の設置などです。WEBEDGEでは、専用資料やレビュー定型など、経験を製品化した仕組みを提供しており、継続的な改善を支援します。
05 自社に合った伴走型DXパートナーの選び方

伴走型支援と言っても、企業によって提供内容は様々です。ここでは、自社に合ったパートナーを選ぶ基準を解説します。
伴走型支援とは?ベンダーやコンサルとの違い
伴走型支援とは、プロジェクトの開始から完了、さらには運用フェーズまで継続的にサポートするスタイルです。従来のベンダーは「システムを作って納品」、コンサルは「戦略を作って提案」で終わりますが、伴走型は「一緒に実装し、ノウハウを移転する」ことを重視します。たとえば、週次で進捗レビューを行う、社内メンバーと一緒にコードを書く、トラブル対応を一緒に行う、といった具体的な協働です。
パートナー選定の3つの基準(構造設計・再現性・スピード)
伴走型パートナーを選ぶ際は、以下の3つの基準で判断しましょう。
|
基準 |
内容 |
確認ポイント |
|
構造設計力 |
発注者視点で仕組み全体を設計できるか |
初回相談で課題の本質を見抜けるか |
|
再現性 |
ノウハウを社内に残す仕組みがあるか |
ドキュメント化やナレッジ移転の実績 |
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スピード |
価値創出までの期間が短いか |
既存ツール活用や段階的な実装が可能か |
これらの基準を満たすパートナーなら、丸投げではなく共創が実現します。
失敗しない発注・契約の進め方と注意点
契約時には、成果物だけでなく、プロセスも明確に定義することが重要です。たとえば、「週次レビューを実施する」「ドキュメントは日本語で作成する」「社内メンバーも参加する」といった条件を契約に盛り込みます。また、段階的な契約も有効です。最初は月額50万円程度の小規模から始め、成果を確認しながら段階的に拡大します。この柔軟な契約形態により、リスクを最小化できます。
06 【比較】DXを成功に導く“丸投げだけではない”伴走型支援企業5選
こでは、伴走型支援に強みを持つ企業5社を比較紹介します。それぞれの特徴を理解し、自社の課題に最適なパートナー選びに役立ててください。
1. 株式会社WEBEDGE|構造ごと任せる”DX内製化支援”モデル
WEBEDGEの最大の特徴は、DXを「外注」ではなく「構造から共に作る」スタイルで支援する点です。 単なるシステム開発ではなく、仕組み・プロセス・ナレッジの再現性まで設計する“DX内製化支援”を提供しています。
特に、技術理解の深いメンバーが営業段階から参画するため、初期構想から要件定義、設計、実装まで一気通貫で高速に進行。既存ツールやクラウドサービスの積極的な活用から必要に応じて高度な技術・開発も提供できるため、不要なスクラッチ開発や過剰投資を避けながら課題解決に導きます。
初回相談は業界歴20年以上のコンサルタントが担当し、課題の本質を短時間で構造化。月額100万円から段階的にスケールでき、売上1,000億円以上の事業会社の“情報系部門の負荷軽減”や“実装伴走”にも最適です。
強み: 構造設計力/再現性の高いノウハウ/高速推進/無理な営業なし
URL: https://webedge.jp/
2. 株式会社ビジョン(VISION)|業務改善〜IT導入まで寄り添う伴走型DX
株式会社ビジョンは、業務可視化・改善からIT導入までを“一緒に進める”伴走型のDX支援に強みを持つ企業です。
現場のヒアリングから課題分析、ツール選定、導入、運用サポートまで一気通貫して寄り添うスタイルが特徴で、営業DX/業務DXの実装支援に実績があります。
ノーコード・ローコードを活用しつつ「現場が回る」仕組みづくりを重視しており、中堅企業の業務改善プロジェクトに特にフィットします。
強み: 実装寄りの伴走型スタイル/現場に入り込む改善力
URL:https://www.vision-net.co.jp/
3. 株式会社ジョイゾー|kintone活用に特化した高速DX伴走支援
株式会社ジョイゾーは、kintoneを活用した業務改善DXに特化した企業で、「ユーザーと同じ画面を見ながら一緒に作る」伴走型開発で高い評価を得ています。ワークショップ形式でシステムを構築するため、短期間で運用可能な業務アプリを形にでき、プロジェクトを通して社内の“内製力”も育成されます。
部門単位の業務改善や中堅企業のスピード重視のDXに向いています。
強み:kintoneの実装力/超高速の伴走開発/内製化支援に強い
URL:https://www.joyzo.co.jp/
4. ウイングアーク1st株式会社|データ活用・帳票DXの伴走支援
ウイングアーク1st株式会社は、BIツール「MotionBoard」や帳票基盤「SVF」など自社プロダクトを軸に、データ活用に特化した伴走型DXを提供しています。現場のExcel・紙帳票など“アナログ業務”をデジタル化する実装力が評価されており、データドリブン経営の基盤構築まで伴走してくれます。
製造・物流・小売など、データ活用が経営に直結する企業と相性の良い支援スタイルです。
強み: データ活用・帳票改革の専門性/プロダクトを軸にした伴走
URL:https://corp.wingarc.com/index.html
5. TIS株式会社|大規模組織の“アジャイル伴走”に強いDX実装パートナー
TISは国内屈指のSIerでありながら、「アジャイル伴走」「内製化支援」「現場常駐型支援」を組み合わせたDX実装に強みがあります。アジャイルコーチや開発チームが現場に入り込み、チーム育成・プロセス整備・実装を同時並行で進めるため、大企業の基幹システム刷新や全社DXにも対応可能。特に“現場の巻き込み”と“中長期伴走”に強く、企業規模の大きいDX推進に適したパートナーです。
強み: 実働型アジャイル/大規模プロジェクトの伴走力/長期運用までサポート
URL:https://www.tis.co.jp/
伴走型支援といっても、企業ごとに提供スタイルや得意領域は大きく異なります。自社の課題や目的に合わせて、最適なパートナーを選ぶことが重要です。
※本比較内容は筆者によるリサーチと公開情報をもとにまとめています。支援内容や料金体系は変更される場合がありますので、最新情報は各社へ直接お問い合わせください。
07 丸投げではなく"構造を任せる"という新しいDXの形

これからのDXには、「丸投げ」でも「完全内製」でもない、第三の選択肢があります。
「任せる=依存」ではなく「構造を共に作る」発想へ
外部に任せることと、依存することは違います。重要なのは、「何を任せ、何を社内に残すか」を明確に設計することです。たとえば、構造設計と初期実装は外部に任せ、運用と改善は社内で行う。この役割分担により、外部の専門性を活用しながら、社内に再現性を残せます。WEBEDGEの「DX内製化支援サービス」は、まさにこの発想を実現するモデルです。
DXを継続可能にする仕組みと文化づくり
DXは一度やって終わりではありません。継続的に改善し、組織文化として定着させることが重要です。たとえば、定期的な振り返り会議を設ける、成功事例を社内で共有する、DXに取り組む社員を評価する、といった仕組みです。伴走型パートナーは、こうした文化づくりまでサポートします。
伴走パートナーと共創する”自走型DX”の実現へ
最終的な目標は、外部パートナーがいなくても自走できる体制を作ることです。伴走型支援は、この自走化への道筋を明確に設計し、段階的にノウハウを移転します。たとえば、1年目は外部が80%を担当、2年目は50%、3年目は20%と徐々に社内の比重を高めます。この計画的な移行により、持続可能なDXが実現します。
08 まとめ|丸投げではDXは成功しない。"共創"こそが次の標準
DXを外部に任せることは悪いことではありません。ただし、完全に外部任せにしてしまうと、思わぬズレが生まれやすく、成果が伸び悩むことがあります。
成果を出すDXは、主体性と構造設計から生まれる
DX成功の鍵は、企業自身が主体性を持ち、構造を設計することです。外部パートナーは、その構造を一緒に作り、実装を支援する存在です。この主体性と構造設計の組み合わせが、投資対効果の高いDXを実現します。
伴走型支援で”自社にDXを残す”ことが成功の鍵
伴走型支援の本質は、「自社のDXを成功させる」ことです。プロジェクトが終わっても、ノウハウ、仕組み、文化が組織に残り、次のDXがスムーズに進みます。この再現性こそが、真のDX成功です。
WEBEDGEは「Speed Creates Value」をスローガンに、お客様のDXを“構造”から支援するシステムインテグレーターです。独自の「DX内製化支援サービス」では、外部任せではなく、構造ごと設計しながら最終的に社内で運用できる体制づくりを支援します。
プロジェクト初期からエンジニアが関わり、技術視点とビジネス視点を踏まえた最適な解決策を提案。既存ツールの活用から新規開発まで、課題に応じて無理のない手段を選択するため、過剰な投資に偏らずに成果を出すことができます。
また、設計・実装・デザインを一体で支援できる体制により、プロジェクトの進行がスムーズで、ナレッジも短期間で蓄積できます。初回相談には業界経験20年以上のコンサルタントが対応し、課題の本質を丁寧に整理。必要に応じて初期設計を無償でサポートするなど、企業の状況に合わせた柔軟な支援を行っています。
「DXを丸投げしたいと考えていた」「自社でDXを前に進められる体制をつくりたい」と考える企業様は、ぜひ一度ご相談ください。
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