コラム

2026.01.28

DX支援ができるプロジェクトマネジメントに強いコンサル・ベンダー5選|選び方や比較ポイントを解説

TOPInformationDX支援ができるプロジェクトマネジメントに強いコンサル・ベンダー5選|選び方や比較ポイントを解説

 

DXプロジェクトにおいて、プロジェクトマネジメント(PM)の巧拙が成否を左右します。優れた戦略やシステムがあっても、適切なマネジメントがなければ、要件定義の迷走、部門間の調整不全、進行遅延、予算超過といった問題に直面します。本記事では、DXプロジェクトマネジメントの重要性から、失敗パターン、基本プロセス、そしてPM支援に強いコンサル・ベンダーを5つのタイプに分類して比較します。自社の状況に最適なPM体制を構築するための判断材料を提供します。

この記事でわかること
  • DXプロジェクトが失敗しやすい構造的な理由
  • PM/PMOが果たすべき役割と具体的なマネジメントプロセス
  • 外部PM支援サービスを活用するメリットと注意点
  • PM支援企業のタイプ別特徴と選び方の比較ポイント
  • 内製化を見据えた持続可能なPM体制の作り方

01 DX推進におけるプロジェクトマネジメントの重要性

DXプロジェクトの成否を決定づけるマネジメントの役割を理解しましょう。

DX推進が失敗しやすい理由と”マネジメント不足”の関係

DXプロジェクトは、従来のシステム開発以上に複雑性が高く、失敗リスクも高まります。技術要素だけでなく、業務プロセスの変革、組織文化の変化、データ活用の仕組み化など、多岐にわたる要素を統合的にマネジメントする必要があります。しかし、多くの企業ではDXプロジェクトに適したマネジメント手法が確立されておらず、結果として要件定義の迷走、スコープの肥大化、部門間の調整不全が発生します。

外部任せではDXが進みにくくなる構造的な背景

外部ベンダーの専門性を活用すること自体は有効ですが、役割や責任の所在が曖昧なまま進めてしまうと、方向性のすり合わせに時間がかかり、プロジェクトが停滞するケースも見られます。

また、社内の意思決定プロセスが整理されていない場合、ベンダー側の作業が一時的に止まってしまうこともあります。

外部の知見を活かしながらも、社内に推進の軸となるPM体制を置き、意思決定と責任の所在を明確にすることが、円滑なプロジェクト運営につながります。外部と内部の役割分担を整理し、協働できる状態をつくることが重要です。

PM/PMOが果たすべき役割と価値

PM(プロジェクトマネージャー)は、プロジェクト全体の舵取りを担い、目的達成に向けて計画・実行・監視・統制を行います。PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)は、プロジェクト推進を支援する組織として、標準プロセスの整備、リスク管理、進捗管理、ナレッジ共有などを担当します。適切なPM/PMO体制により、プロジェクトの透明性が高まり、問題の早期発見と対処が可能になります。

02 DXプロジェクトが失敗する典型パターン

DXプロジェクトは、多くの企業にとって前例の少ない挑戦です。
そのため、十分な準備や体制設計がないまま着手すると、想定外の課題が次々に顕在化することがあります。

ここでは、実際に現場で起こりやすい失敗パターンを整理し、どのような構造が問題を生みやすいのかを確認していきます。事前に傾向を把握することで、リスクを抑えたプロジェクト設計が可能になります。

要件定義が曖昧なままスタートしてしまう

「とりあえず始めよう」という見切り発車はリスクが高い進め方です。何を実現したいのか、どこまでをスコープとするのかが曖昧なまま進めると、開発途中で仕様変更が重なり、コストや期間が膨らむ可能性があります。また、完成後に「想定していたものと違う」という事態に陥ることもあります。要件定義フェーズで関係者間の合意形成を丁寧に行うことが重要です。

部門横断の調整不足による”現場との乖離”

DXプロジェクトは複数部門にまたがるケースが多く見られます。部門間の調整が十分でない場合、IT部門主導で構築したシステムが現場で活用されない、各部門の要望が衝突して方向性が定まらない、といった問題が起こり得ます。各部門の利害を整理し、全体最適の視点で意思決定を行うマネジメントが求められます。

ベンダーコントロールができず外注依存になる

外部ベンダーへの依存度が高くなりすぎると、提案内容を十分に精査できないまま進行してしまうことがあります。その結果、過剰な機能追加や本来不要な開発が含まれるケースも見受けられます。定期的なレビューや品質確認の仕組みを設け、適切な距離感でパートナーシップを築くことが重要です。

PM人材不足による進行遅延・品質低下

社内にDX特有のプロジェクトを推進できるPM人材が十分でない場合、判断の遅れや優先順位の誤りが生じることがあります。従来型のシステム開発経験があっても、アジャイル開発やデータ活用、組織変革といった要素への対応が求められる点で難易度が高まります。結果として、進行の停滞や品質低下につながる可能性があります。

03 DXプロジェクトマネジメントの基本プロセス

効果的なプロジェクトマネジメントの基本ステップを理解しましょう。

1. 課題整理・現状把握(As-Is/To-Be 設計)

プロジェクトの第一歩は、現状(As-Is)と目指す姿(To-Be)を明確化することです。業務フロー、システム構成、組織体制、データの流れなどを可視化し、課題を特定します。経営層や現場へのヒアリングを通じて、表面化していない問題も抽出します。このプロセスを丁寧に行うことで、プロジェクトの方向性が定まります。

2. 要件定義とスコープの明確化

As-Is/To-Be分析を基に、具体的な要件とプロジェクトスコープを定義します。機能要件、非機能要件、制約条件などを文書化し、関係者間で合意を形成します。重要なのは、「何をやるか」だけでなく「何をやらないか」も明確にすることです。スコープを限定することで、プロジェクトの焦点が明確になり、成功確率が高まります。

3. プロジェクト体制構築(PM/PMOの役割設計)

誰が何の責任を持つかを明確にします。PM、PMO、各部門の担当者、外部ベンダーの役割分担を設計し、意思決定プロセスを整備します。報告ラインやエスカレーションフローも明確化します。体制図を作成し、全員が自分の役割と責任を理解している状態を作ります。

4. 進捗管理・リスク管理・コミュニケーション設計

プロジェクト実行中は、定期的な進捗確認とリスク管理が不可欠です。週次・月次のレビュー会議、進捗報告のフォーマット、課題管理の仕組みなどを整備します。また、関係者間のコミュニケーション計画も重要です。誰にいつ何を報告するか、どのチャネルで情報共有するかを設計します。

5. 検証・改善・内製化への移行

プロジェクト完了後の運用フェーズへの移行も計画に含めます。リリース前の検証プロセス、運用マニュアルの整備、社内への知識移転などを実施します。また、継続的な改善サイクルを回すための体制も構築します。外部支援を受けた場合は、段階的に社内への移管を進める計画を立てます。

04 PM/PMO支援サービスを活用するメリット

外部のPM/PMO支援を活用することで得られる価値を整理します。

プロジェクトの混乱を防ぎ、推進力が大きく向上する

経験豊富な外部PMが参画することで、プロジェクトの方向性が明確になり、意思決定のスピードが上がります。過去の成功・失敗事例から学んだベストプラクティスを適用でき、よくある落とし穴を事前に回避できます。また、客観的な第三者視点で問題を指摘し、軌道修正を促す役割も果たします。

要件整理やベンダー調整をプロが担うことでスピードが出る

社内の兼務メンバーだけでは、日常業務に追われて要件整理が進まないケースが多く見られます。外部の専任PMが要件定義やベンダー調整を担当することで、プロジェクトが加速します。また、複数ベンダーとの調整や、技術的な仕様検討など、専門性が求められる作業も効率的に進められます。

DX推進ナレッジが社内に残り、再現性が高まる

優れたPM支援サービスは、単なる代行ではなくナレッジ移譲を重視します。プロジェクト推進の方法論、ドキュメントテンプレート、判断基準などを社内に残すことで、次のプロジェクトでも同様の品質で推進できる再現性が生まれます。社内のPM人材育成にもつながります。

アジャイル開発や新規DX領域にも対応しやすくなる

AI活用、データ基盤構築、アジャイル開発など、新しい技術領域や開発手法への対応も外部PMの強みです。従来のウォーターフォール型開発とは異なるマネジメント手法が必要な場合も、経験豊富な外部PMであれば適切に対応できます。

05 PM支援・PMO支援の選び方:失敗しない比較ポイント

パートナー選定時の重要な判断軸を整理します。

DX領域(AI・データ・クラウド・業務改善など)の知見はあるか

従来のシステム開発経験だけでなく、DX特有の領域への理解があるかを確認しましょう。AI・機械学習プロジェクトの経験、クラウドネイティブな開発の知見、データ基盤構築の実績などです。自社が優先的に取り組みたい領域での経験を持つパートナーを選ぶことが重要です。

PMだけでなく”構造設計”までできるか

単なる進捗管理だけでなく、プロジェクトの前提や構造を設計できるかが重要です。誰が何を判断し、どのプロセスで進めるか、属人化を防ぐ仕組みをどう作るかといった構造設計ができるPMであれば、プロジェクトの成功確率が高まります。

実行フェーズに強いか(机上コンサルで終わらない)

計画を作るだけで終わりではなく、実際の実行フェーズでも伴走してくれるかを確認しましょう。要件定義書を作成して終わりではなく、開発フェーズでのベンダーマネジメント、課題解決の実行支援、テスト・リリースまでの一貫した支援があるかがポイントです。

伴走型か、外注型か:スタイルの違いを理解する

定期的なレビューと改善を継続する伴走型と、特定フェーズだけを担当する外注型があります。伴走型は中長期的な関係を前提とし、プロジェクトの状況に応じて柔軟に対応します。外注型は明確な成果物の納品で終了します。自社の状況に応じて適切なスタイルを選びましょう。

社内のPM人材育成(トレーニング)が可能か

外部PMに依存し続けるのではなく、社内のPM人材を育成する支援があるかも重要です。OJT形式での育成、PM研修プログラムの提供、PMツールの使い方トレーニングなど、知識移転を明示的にサービスに含んでいるかを確認しましょう。

06 DX支援ができるプロジェクトマネジメントに強いDXコンサル・DXベンダー5選

PM支援企業はさまざまな強みを持っています。本記事では、DX支援に関わるPMサービスを大きく5つのタイプに整理し、それぞれの特徴と適したケースを紹介します。

 

① 戦略〜実装まで一気通貫のDX支援ができる企業

DX戦略の立案段階から関与し、その実現に向けたプロジェクトマネジメントと実装支援までを一貫して担うタイプです。

戦略設計と実行フェーズが連動しやすく、全体最適の視点でプロジェクトを進めやすい点が特徴です。

代表例: デロイト トーマツ コンサルティング、アクセンチュア、日立コンサルティングなど

費用感: 数百万円〜億単位(プロジェクト規模により変動)

向いている企業: 全社的なDX戦略と実行を包括的に依頼したい大企業

 

② プロジェクトマネジメントに特化したPMO専門企業

PM/PMO業務に特化し、計画策定、進捗管理、リスク管理、ベンダー調整などを専門的に支援するタイプです。

実装は既存ベンダーが担い、PMO企業はマネジメント面を中心に関与するケースが多く見られます。

代表例:PMO専門会社、プロジェクトマネジメント特化型コンサル など

費用感: 月額数十万円〜数百万円規模(プロジェクト規模により変動)

向いている企業:技術ベンダーは決まっているが、PM体制が不足している企業

 

③ アジャイル/スクラムに強いDXコンサル

アジャイル開発やスクラム型プロジェクトの推進に強みを持つタイプです。

短いサイクルでの検証・改善を前提としたプロジェクト設計を支援し、スクラムマスターやプロダクトオーナーの育成支援を行う場合もあります。

代表例: クラスメソッド、フューチャー、WEBEDGEなど

費用感: 数百万円規模(プロジェクト規模により変動)

向いている企業: アジャイル開発を導入したい企業、スピードを重視するプロジェクト

 

④ データ活用・AI領域に強いPM支援企業

AIやデータ活用プロジェクトのマネジメントに強みを持つタイプです。

データ品質、モデル精度、POCから本番展開への移行といった特有の課題を理解し、技術面とプロジェクト運営の両面から支援します。

代表例: NECソリューションイノベータ、データ分析特化型コンサル

費用感: 数百万円〜数千万円規模(プロジェクト規模により変動)

向いている企業: AI・データ活用プロジェクトを推進したい企業

 

⑤ 内製化支援に特化したプロジェクト伴走型企業

PM業務の代行にとどまらず、社内へのノウハウ移転や標準化を重視するタイプです。

外部PMとして参画しながら、プロセス設計、ドキュメント整備、人材育成を並行して進め、最終的には社内で自走できる体制構築を目指します。

代表例: WEBEDGE、内製化支援特化型コンサル

費用感: 月額百万円〜数百万円規模

向いている企業: 外部支援を活用しながら、段階的にPM体制を内製化したい企業

株式会社WEBEDGEの特徴:

  • 戦略・PM・実装を分断しない一貫支援
  • 週次レビューなど継続的な伴走スタイル
  • ドキュメント整備・標準化による属人化防止
  • PMノウハウの社内移譲を明示的に設計

公式サイト:https://webedge.jp/

※費用はあくまで一般的な目安であり、プロジェクト内容により大きく変動します

07 自社に最適なDXプロジェクトマネジメント体制の作り方

DXプロジェクトを一過性の取り組みで終わらせないためには、持続可能なPM体制の構築が欠かせません。ここでは、外部支援を活用しながら自社の推進力を高めていくための基本的な考え方を整理します。

外部PMと内部PMのハイブリッド型チーム構築

外部PMの専門性と、内部PMの自社理解を組み合わせるハイブリッド型の体制は、多くの企業で有効とされています。
外部PMがプロジェクト全体の設計や進行管理を担い、内部PMが各部門との調整や日常的な運営を担当する形です。

さらに、外部PMから内部PMへの知識移転を並行して進めることで、段階的に内製化へ移行しやすくなります。

属人化を防ぐ標準化・仕組み化・ドキュメント整備

特定の個人に依存しない体制づくりも重要な視点です。プロジェクト計画書、進捗報告書、課題管理表などのテンプレートを整備し、一定の品質でPM業務を遂行できる仕組みを構築します。

また、判断基準やエスカレーションフローを文書化することで、意思決定の透明性が高まり、組織としての再現性が向上します。

内製化を見据えたPM育成ステップ

PM人材の育成は、段階的に進めるのが現実的です。
例えば、

  • 第1段階:外部PMのもとでOJTを受ける
  • 第2段階:サブPMとして一部業務を担当する
  • 第3段階:小規模プロジェクトの主PMを担う
  • 第4段階:大規模プロジェクトを主導する

といったステップが考えられます。

状況にもよりますが、3〜5年程度の中長期的な視点で育成計画を設計するケースが一般的です。

08 まとめ:DXプロジェクトの成功は"PM体制"で決まる

DXプロジェクトの成否は、技術や予算だけでなく、プロジェクトマネジメント体制の設計に大きく影響を受けます。

外部支援を正しく活用し、自社の推進力を高める

外部PMの専門知識を活用しながら、社内にノウハウを蓄積していくバランスが重要です。
完全な丸投げでは知見が残らず、すべてを自社だけで担うのも現実的とは限りません。

外部と内部の役割分担を明確にし、段階的に内製化へ移行していく体制づくりが、持続的なDX推進につながります。

本記事で紹介した5つのタイプは、それぞれ異なる強みを持っています。

  • 全社的なDX戦略とPMを一体で進めたい場合は「戦略〜実装一貫型」
  • PM業務の強化を優先する場合は「PMO専門型」
  • アジャイル開発を推進するなら「アジャイル特化型」
  • AI・データ活用を重視するなら「データ特化型」

といったように、自社の状況に応じた選択肢が考えられます。

また、プロジェクト推進と並行して社内PMの育成や内製化を進めたい場合には、伴走・内製化型の支援を提供する企業も有力な選択肢の一つとなるでしょう。

重要なのは、「プロジェクト規模、目指すゴール、PM人材の状況、内製化の方針などを総合的に整理し、最適な体制を設計すること」です。

複数の企業に相談し、支援スタイルや具体的な進め方を比較検討したうえで判断することが望ましいでしょう。

DXプロジェクトの成果は、適切なPM体制の構築から始まります。

本記事が、貴社のプロジェクト推進における一つの判断材料となれば幸いです。

Question

よくあるご質問

Q

DXプロジェクトマネジメントと通常のシステム開発PMは何が違いますか?

A

DXプロジェクトは、単なるシステム導入ではなく、業務プロセスや組織変革を伴うケースが多い点が特徴です。そのため、技術管理だけでなく、部門横断調整や変革マネジメントの視点がより重要になります。

Q

PMとPMOの違いは何ですか?

A

PMはプロジェクト全体の責任者として計画・実行・管理を担います。
PMOはPMを支援する組織・機能で、標準プロセス整備や進捗管理、リスク管理などを担当します。大規模プロジェクトでは両方の体制が求められることが一般的です。

Q

DXプロジェクトに外部PM支援は必要ですか?

A

必ずしも必須ではありませんが、社内にDX経験のあるPM人材が不足している場合や、部門横断調整が難航している場合には、有効な選択肢となります。外部の知見を活用しながら、社内にノウハウを残す設計が重要です。

Q

PM支援企業はどのように選べばよいですか?

A

以下の観点で比較すると判断しやすくなります。

・DX領域(AI・データ・クラウド等)の知見があるか
・単なる進捗管理ではなく構造設計まで担えるか
・実行フェーズまで伴走する体制があるか
・内製化やPM育成支援が含まれているか

自社のフェーズやゴールに合致しているかを基準に検討することが重要です。

Q

最終的には社内PM体制を作るべきですか?

A

中長期的な視点では、一定レベルの社内PM体制を構築できることが望ましいといえます。外部支援を活用しながら段階的に内製化へ移行するハイブリッド型アプローチが現実的なケースも多く見られます。

この記事を書いたライター
  • 執筆:WEBEDGE DX編集部

    WEBEDGEは、DX推進・システム開発・AI活用支援の領域で企業のデジタル課題を解決するシステムインテグレーターです。
    現場やお客様との対話で得られた知見をもとに、DX・AI・デジタル・ビジネス等に役立つ情報を発信しています。

  • 監修:友田 俊輔

    WEBEDGE代表・DX内製化/事業プロセス設計の実務家

DXを構造ごと任せて内製化する【DX内製化支援サービス】

詳細を見る

Contact

お問い合わせ