コラム

2025.02.02

システム開発のリスク費とは?マネジメント方法や重要性を解説

TOPInformationシステム開発のリスク費とは?マネジメント方法や重要性を解説

 

経済産業省がDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を提唱して以来、システムの開発の需要が高まっています。

 

社内業務をシステム化すると、作業効率を向上させたりデータを蓄積したりできる一方で、開発にはさまざまなリスクが伴います。そのため、システムを開発する際は、あらかじめリスク費を確保しておくことが大切です。

 

本記事では、システム開発におけるリスク費の重要性について解説します。システム開発における主なリスクやマネジメント方法も解説するので、ぜひ参考にしてください。

この記事でわかること
  • システム開発において想定される主なリスクの種類と原因
  • システム開発におけるリスク費の意味と重要性
  • システム開発費用の内訳と、リスク費が含まれる位置づけ
  • システム開発のリスクを抑えるための具体的なマネジメント方法
  • システム開発を成功させるために伴走支援が有効な理由

01 システム開発における主なリスク

システム開発には、以下のようなさまざまなリスクがあります。

リスクの種類

定義

主な原因

金銭的リスク

開発費が予算をオーバーするリスク

●見積もりが不十分
●要件定義の不備

品質リスク

開発されたシステムが要件を満たせないリスク

●要件定義が不十分
●設計や実装の不備

技術的リスク

技術的な問題によってシステム開発が困難になるリスク

●要件が複雑
●開発チームのスキル不足

納期リスク

決められた期日にシステムを納品できないリスク

●工程管理が不十分
●開発チームの欠員

組織的リスク

組織内のトラブルでプロジェクトが変更・中止になるリスク

●責任の所在が不明瞭
●組織間のコミュニケーション不足

 

システム開発におけるリスクを放置すると、プロジェクトが中断したり、訴訟問題に発展したりする恐れがあります。そのため、システム開発を進める際はトラブルの発生を防ぎ、リスクを最小限にするための取り組みが不可欠です。

02 システム開発におけるリスク費の重要性

システム開発におけるリスク費とは、プロジェクトの途中で問題が発生し、予定よりも工数が増えてしまうときに備えておく費用のことです。適切なリスク管理はプロジェクト関係者との良好な関係構築につながり、システム開発の成功率が高まります。

 

実際に、システム開発の見積もりでは、一定のリスク費を勘案するのが一般的です。ただし、リスク費は予測不能な事態を想定したコストです。そのため、リスク費は見積書の項目に記載がないほか、明確な相場が決まっているわけではありません。

 

システム開発のリスク費は、不明瞭であるがゆえ、開発側に限らずユーザー側も予算を確保しておくと安心です。

03 システム開発にかかる費用の内訳

システム開発にかかる費用の内訳は、以下の通りです。リスク費は基本的に間接費に含まれます。

 

費用の内訳

定義

具体的な項目

開発費

システム開発の各工程で発生する人件費

●人件費
●要件定義費用
●設計費用
●テスト運用費用
●導入費用

設備費

システム開発に必要な機器やサービスに費やすコスト

●機材購入費用
●ライセンス費用
●保守費用

プロジェクト管理費

プロジェクトの進捗管理や品質維持のために発生するコスト

●プロジェクト管理費
●ディレクション費用

その他の間接費

システム開発において発生する各種経費

●賃料
●交通費
●リスク費

 

費用相場は開発するシステムの種類や規模によって異なります。なお、一般的に機能性やデザイン性が高く、規模が大きいプロジェクトほど、開発コストは増大する傾向です。

04 システム開発におけるリスクマネジメント方法

システム開発におけるリスクを減らすためには、予算とスケジュールに余裕を持たせたり、要件定義を明確にしたりすることがポイントです。

以下で、システム開発におけるリスクマネジメント方法を解説するので、ぜひ参考にしてください。

 

予算とスケジュールに余裕を持たせる

システム開発をスムーズに進めるためには、予算とスケジュールに余裕を持たせておくことが重要です。具体的には、当初の見積もり予算やスケジュールに2割程度の余裕を持たせておくと、リスクが顕在化したときに柔軟な対応ができるでしょう。

限られた予算やスケジュールは、システム開発の大きなリスク要因になりかねないため注意が必要です。

 

要件定義を明確にする

システム開発を成功させるためには、要件定義を明確にする必要があります。要件定義とは、必要な機能や開発内容を決定する作業のことで、システム開発において重要なプロセスの一つです。

現行のシステムや業務フローを把握したうえで、以下を明確にしましょう。

  • 機能要件(システムに必要な最低限の機能)
  • 性能要件(システムのパフォーマンスに関する基準)
  • 品質要件(品質の合格ラインとなる基準)
  • 実行計画(マネジメント関連の事項)

なお、関係者間の認識にズレがないよう、分かりやすい要件定義書を作成することがポイントです。

 

コミュニケーションを綿密にする

システム開発におけるリスクを減らすためには、綿密なコミュニケーションが不可欠です。関係者間でコミュニケーションが不足すると、知らないうちに開発側とユーザー側の認識にズレが生じたり、トラブル対応が遅れたりしてしまいます。

外注・内製を問わず、システム開発を成功させるためには、プロジェクトの目的や要件、スケジュールなどについて関係者が共通の認識を持つことが大切です。リスクが顕在化する前に懸念事項を議論できるよう、定期的にミーティングや報告会を設けましょう。

 

システム検証を徹底する

システム検証の徹底も、システム開発のリスクマネジメントとして不可欠です。システム検証とは、実際に開発されたシステムが要件どおりの機能や性能を満たしているかを確認するプロセスを意味します。

 

システムは開発して終わりではなく、導入・運用するまでがプロジェクトです。システム検証を徹底することで、品質を保証できるほか、システムがユーザーに渡ったあとの残存リスクを減らせます。

05 まとめ

システム開発を進める際は、金銭的リスクや納期リスクなどに備えて、リスク費を確保しておくことが重要です。システム開発を成功させるためにも、さまざまなリスクを想定したうえで、具体的なマネジメント方法を検討しておきましょう。

また、システム開発におけるリスクを減らすためには、伴走型の支援サービスを活用するのも方法の一つです。

WEBEDGEが提供する「超伴走」は、上流工程から一貫したマネジメントが強みのサービスです。コストの増加や実装の不備といったシステム開発のリスク対策を強化したい方は、ぜひ気軽にお問い合わせください。

Question

よくあるご質問

Q

システム開発におけるリスク費は、必ず見積もりに含めるべきものですか?

A

リスク費は必須項目として明示されることは少ないものの、実務上は考慮しておくことが望ましい費用です。システム開発では、要件変更や想定外の対応が発生する可能性を完全に排除することはできません。あらかじめリスクを想定した予算設計をしておくことで、プロジェクト進行中の判断がしやすくなります。WEBEDGEでは、表に出にくいリスク要素も整理しながら、無理のない予算設計を支援しています。

Q

リスク費の金額は、どのように考えるのが現実的ですか?

A

リスク費には明確な相場があるわけではなく、プロジェクトの規模や不確定要素の多さによって変わります。要件が固まっていない初期段階や、新しい技術を採用する場合は、相対的にリスクを厚めに見ておく判断も一つです。重要なのは金額そのものよりも、どのリスクに備えるための費用なのかを整理しておくことだといえます。

Q

リスク費を確保していても、トラブルが起きることはありますか?

A

リスク費を確保していても、すべてのトラブルを防げるわけではありません。ただし、問題が発生した際に「どう対応するか」を冷静に検討できる余地が生まれます。想定外の事態に直面したとき、追加予算やスケジュール調整を含めた現実的な判断ができるかどうかは、事前の備えに左右されます。

Q

リスクマネジメントは、開発会社に任せきりでも問題ありませんか?

A

開発会社に任せるだけでは、ユーザー側の意図や優先順位が十分に反映されない場合があります。リスクマネジメントは、発注側と開発側が共通認識を持って進めることが重要です。役割分担を明確にしながら、定期的に状況を確認する体制を整えることで、リスクの早期発見につながります。WEBEDGEでは、双方の視点を整理する立場としてプロジェクトに伴走しています。

この記事を書いたライター
  • 執筆:WEBEDGE DX編集部

    WEBEDGEは、DX推進・システム開発・AI活用支援の領域で企業のデジタル課題を解決するシステムインテグレーターです。
    現場やお客様との対話で得られた知見をもとに、DX・AI・デジタル・ビジネス等に役立つ情報を発信しています。

  • 監修:友田 俊輔

    WEBEDGE代表・DX内製化/事業プロセス設計の実務家

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